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メアリーの総てのmeiのレビュー・感想・評価

メアリーの総て(2017年製作の映画)
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伝記映画かつフェミニズム映画だった。
今の感覚だと家を出たいなら出たらいいのに、と思ってしまうが、当時は女性だけでは出来なかった。シェリーはメアリーと駆け下ちするが、それにくっついてきたクレアを思うと、このタイミングでしかクレアは家を離れられなかったんですね。。。
メアリーの、ご両親の思想を受け継いだ自由主義や女性解放の考え方と、自分が経験した絶望とかを織り交ぜたのがフランケンシュタインだったということを知りました。
クレアだけ清書をやらせれて物語を考えるというゲームにいれてもらえないシーンも結構きつかった。賢いメアリーとそうでないクレアみたいにされていたので。
シェリーさんは悪い人ではないんだけど、白人男性というポジションなので下の立場の人間の気持ちを一向に理解できない。
Netflixの『エノーラホームズの事件簿』でいいセリフがあったけど、同じく白人男性のシャーロックに対して、女性のエディスが「無力である苦しさを知らない。世界を変える気がない。現状で満足してるから」ということを言っていて、メアリーたち3人を見るとこのセリフを思い出した。
この映画でも印象的なセリフがいくつかあって、まだフランケンシュタインという物語を書いていないメアリーが、娘を産んだあというセリフ。
「家族が健康で幸せなら人生は満たされるの?」
当時の女性が家に縛られて役割を押し付けられていたのがわかるセリフだと思った。
最後に、怪物の絶望はメアリー自身を投影してると思って自分の行いを反省?してるシェリーにメアリーがいう、「私の選択が私を創った」もとってもいいセリフですねー。
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