ふじこ

孤独なふりした世界でのふじこのネタバレレビュー・内容・結末

孤独なふりした世界で(2018年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

一人でいるより、誰かといる方が孤独。
自分しかいない時の"ひとりきり"より、
沢山の人の中で"ひとりぼっち"の方が悲しい。

自分だけだったら気を遣わず、傷付けず傷付けられず、煩わしさも面倒臭さも自分だけのもの。
そもそもこの世には自分と自分以外しかいないんだし。
実にシンプルで良い。期待したり欲しがり過ぎなければ良いだけだから。
良いわね、よく分かるわ。

と、思っていたのも途中まで。
全部幻覚か幻だったの…?それとも強盗…?と思ったらそんな事なく。人いるのかよ、お前、SFだったのか…。
となると、わからないままで良かった 何で皆死んだの?とか、何でここら辺は人生きてんの?とか、感情を抑制だか取り除く事で何か今後の展望が…?とか、気になってしまう。
けど教えてくれない。
家族になった…?妻の方の言動と態度もよく分からないし。なんだか、知り合いかと思って同座したけどよく見たら全然知らん人だった、みたいな裏切られ方。

でもそんな謎シーンを抜けたラストは良かったなぁ。
結局、面倒臭くても傷付いても悲しくても誰かがいれば一人じゃ満たされない穴を補える。
一人の方が良い時も、そうじゃない時も、自分でそれを選べるのが一番良い。

それにしても珍しく、邦題が非常に秀逸。
むしろ元々よりこの作品に合っている。
ふじこ

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