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火花のtakerattaのネタバレレビュー・内容・結末

火花(2017年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

又吉直樹 氏の純文学小説が、2015年2月号の文學界に掲載。
第28回 三島由紀夫賞 候補作
第153回 芥川賞 受賞作
その小説の映画化


江戸っ子3代だと上方漫才が取っ付きにくいとか、
ボケのツッコミシステムは理解あるものの、
私生活でも、ボケろや?!とや
求められる関西ノリに、疎かったりして

職場でやられますと、危うく医療機関内の上席側でしたので、部下に「真面目に働いて欲しい」と、
懇願したら、退職されたほろ苦い経緯もあり、
「TPOを弁えた笑い」ってあるよなと思う私。

絞り出しても落とし所の無い面白くなさを
「笑えや?!」と言われるのが嫌。
私生活でこれをパートナーにされるのって
何ハラスメントでしょうね?
つらくてサヨナラしましたね。しょぼん。

それもあってもお笑いを目指す関西の若者は多いことや、そこが一つの天王山になってるのなぁというのは、自分はマスメディアの片隅で働くようになり、ジャンルーは違うが、芸人さん達とご一緒のお仕事をする時に、配慮をしないとと緊張感を持ってしまう。

そういうカルチャーなんだと今はある程度理解しています。
ただ、ライト過ぎるノリに、不慣れはあり、
東京とはかなり違うし、テレビ番組のハイテンションに飽きた感もある中で

裏で笑いを生み出すための葛藤や苦悩は、
厚みある人間模様の中で、映像としても描かれているなと関心した。

板尾監督作品になる前に、
ネトフリでドラマ化、NHKがそれを再編集して
作品化。そこから吉本独自の作品化でこれとなる。

芸プロ吉本の強さは、バラエティ(多様性)を受け入れられる横幅の広さなんだなと、
改めて、先輩芸人さんから、後輩までの縦社会はあって、ザ芸能界で、少しアナクロというか
高卒、養成所卒なりの、矜持もあるのか?

大卒の私たちを相手にしないようなイキリ方をされますと、益々やり難い。
ただ、そこでマウントされましても〜、は敢えて言わないで差し上げる礼儀と優しさは忘れず、
相手を立てるようにしていたりします。

さて、作品は読むと良いです。
お勧めします。
又吉さんはすっかり先生になられ、文化人ですやね。才能は色々あって素晴らしいなと感じます。

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原作 : 又吉直樹 著 「火花」(文藝春秋 刊)
板尾創路 監督作品 (2017)
配給 : 東宝
制作 : よしもとクリエイティブエージェンシー、東宝映画
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