このレビューはネタバレを含みます
期待を大きく上回る良さだった。
自分の面白いと思う漫才と世間に受ける漫才の狭間で苦しんだり、信奉していた神谷が彼らしさを失っていく姿に絶望したり、そうするうちに世間の設けたタイムリミットに負けて夢を手放していく。
そんな救われないストーリーでも、その暗さを払い除けようとするような漫才がこの映画のリズムを作っていると思う。
スパークスのラストライブや神谷さんの漫才での言葉にできない何かを必死に観客に伝えようとする姿に感動をおぼえた。
たとえ挫折したとしても、本人にとっても漫才の世界にとっても無駄なことなんてなにひとつないと最後に言う神谷。
「漫才やろうや徳永」「やらないっすよ」からの神谷役の桐谷健太と徳永役の菅田将暉のエンディングでもう泣く…