いよいよ12月に公開される三宅唱監督作品
『ケイコ 目を澄ませて』
映画評論家さんたちの事前試写会ですこぶる評判が良いみたいで、大傑作の予感。
そんなわけでFilmarksではそこまで評価の高くない『君の鳥はうたえる』
自分は大好きでBlu-rayまで購入してしまった。メイキングが凄く良いのよ!
三宅唱監督って見た目が半グレの危なそうな人って感じだけど(失礼..)、実は凄くインテリでたまに拝読する書きモノ等でも知的な印象を受ける。
亡くなってからじわじわ注目され、映画化された作品も多い佐藤泰志氏の原作を既読済みではあったが、映画が原作を上回る事は極めてまれな自分にとって、この作品は珍しく上回っている感想である。(ラストが原作とは違う事で原作の方を評価する人が多いけど、自分は逆)
これストーリーなんて別に何が起こるわけでもない、どうでもいいような話なんだけれど、出てくる3人の演技があまりにも自然過ぎて何度もリピートしてしまった。ラストシーンはウディ・アレンの『マンハッタン』ぽかった。あちらも良いけどこちらも好き。
ショットも「ああ、いいなぁ〜♪」と思う箇所が多く、映画として凄く惹かれたんだよね。監督の優れた演出力とカメラマンの力量と役者達との距離感の絶妙さがあってこそなのだろう。撮影は『ドライブ・マイ・カー』の四宮秀俊氏。
何度か同じ箇所を観ていてわかったのだけれど、同じシーンの切り替えでカメラの位置が対称になっていて、複数のOKテイクをつなぐ(そうでなければカメラの向こう側にもう一台のカメラが映り込んでしまうから)というすごく手のかかる撮影・編集方法。これが「イマジナリーラインをまたぐ」って言うことなのね。勉強になります^ ^
主演の御三方の素晴らしさは言うまでもないが、三宅作品の常連?でもある足立智充さんと渡辺真起子さんも外せない。
そんなお二人も出演されている
『ケイコ 目を澄ませて』
今からとても楽しみである。
でもその前に以前からクリップしていた
今泉力哉監督の『窓辺にて』を
早く観に行かなければね。