福野ふくろー

きみの鳥はうたえるの福野ふくろーのレビュー・感想・評価

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)
4.8
えぐ面白かった…!!

本屋のバイト同士の男女の恋愛。と、男の方のルームメイトの男の関係を描いた映画。

めちゃくちゃ丁寧に描かれてて、グッと引き込まれる。

1人にフォーカスするカメラアングルが多いため、意識をグッとその登場人物に惹きつけられる。写ってない他の人の会話も、こちら側が想像して補うことによって、より集中させられる。小津安二郎味。
鏡を上手く使って見せるところも、表現としてすごく気持ちいい。

メインの3人の演技がうますぎる。特に石橋静河さんがすごい。クラブでの絶妙な距離感がすっごいリアル。肉体関係がある男と、あまり気は使わない関係にはなってるけど肉体関係ではない男、との距離感。こんなに自然に表現出来るのか、と感動した。

使われてる音楽もめちゃくちゃいい。耳が気持ちいい。

めんどくさい関係は嫌だよ→店長との関係→
なんで何も言ってくれなかったの?→出した結論
が美しすぎる。

で、終わり方、痺れる…!!!
呆れられるくらい斜に構えてたのに、怒涛のように気持ち吐き出して、どうなるどうなる!で終わるのすごすぎ。
数数えるてんどんも気持ちいい。ほんどめちゃくちゃいい映画だった!!!

ケイコ、目を澄ませても好きだったし、この監督さん好き。