きゃんちょめ

ハウス・ジャック・ビルトのきゃんちょめのレビュー・感想・評価

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)
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【この映画で描かれた街灯理論】

⓪:ある夜道に街灯がいくつも一定間隔で立ち並んでおり、そこを男が歩いて行くとする。

①:男がある街灯の真下から一歩踏み出すと、男の前の地面に広がる快楽の影はだんだん薄くなり長くなる。

②:前に進むにつれて、男の前の快楽の影はしだいに周囲の光の中に溶けて消えていってしまう。

③:前方の地面に広がる快楽の影が薄く長くなって消えていこうとすると、だんだん近づいてくる次の街灯に照らされたせいで、苦痛の影が男の後方に薄く長い形をとって現れる。

④:次の街灯に近づけば近づくほど、男の背後に広がる苦痛の影は少しずつ短く濃くなっていく。

⑤:男の背後にある苦痛の影が、次の街灯に到達したせいで、あまりにも濃く、そして短くなると、男はそれに耐えきれずにひとを殺してしまう。

⑥:すると男の背後にあった苦痛の影は、短くて濃い、密度の高い快楽の影に変わり足元に広がる。

⑦:①に戻る。
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