連続殺人鬼が12年にわたり殺人を繰り広げ、独自の構想で家を建てるまでの様子を、5つの事件を抽出して描いた作品。
主人公は、強迫性障害などの様々な精神疾患を持ったサイコパス殺人鬼。
作品では、彼が起こす殺人の様子や、その思考回路が露わになる。
「殺人はアート」だとか「魂の解放」って、イキったシリアルキラーがよく言いそうなことだ。
本作の主人公も同様のことを言っており、これについては狙っている感があって鼻についた。
他のサイコ殺人ものと比べて良かった点としては、インテリジェンスの高いナレーションが入っていた点。
主人公は哲学、美術、建築など多岐にわたる分野において知識が豊富で、それが彼自身の行動と結びついていたところが良かった。
サイコな短絡さと、インテリな空気感の両方をバランスよく兼ね備えていた点において、作品の独自性があったと思う。
ただ、どんな家が建つか期待した割には、実際に建った家がバカの思いつきそうなものだったので、オチでスベったなって感じ。
それに2時間半は長すぎる。
よって、総合的には普通。
家族をゲームハントに見立てて撃つシーンはエグかったなぁw