井の中の蛙

ハウス・ジャック・ビルトの井の中の蛙のネタバレレビュー・内容・結末

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

新年1発目。

ジャックの言動はどこか稚拙で、怒りの沸点が非常に低く、行動原理に幼児性があり、感情を上手に表現できない。文字では書き表せないような、そういったもの全てでサイコパスを上手く表現していると感じました。
残虐描写の中に強烈な女性嫌悪を感じて最初の方で続きを観るかどうか悩むレベルだったんだけど、ラストの抽象シーンが非常に芸術的で美しく、我慢してみて良かった〜と思えました。
地獄へ向かうシーンは「ダンテの小舟」という絵画をもとにしているらしく(知識が無いので調べました)、ダンテの「神曲」に深く影響を受けているそうですね。
ジャック本人が何人も人を殺す世界はドキュメンタリー風に臨場感があり、かつ醜く描かれているようで、ラストのシーンと大きな対比になっているんじゃないかな〜と感じました。

あとは曲がおしゃれなのと、最後の1行で心が救われました。
人にお勧めできないけど、個人的には結構好きな映画です。
井の中の蛙

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