CookieMonster

ハウス・ジャック・ビルトのCookieMonsterのレビュー・感想・評価

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)
3.3
殺人鬼ジャックの12年間に関する独白

端的に嫌い
トリアーならではの、露悪的な作り
しかもこの作品ではそれに対するエクスキューズも含んでいる
トリアーの旧作コラージュも散文的に差し込まれていて、カンヌから締め出されていたことへの怨みのようなものを感じてしまった

丹念に紡がれる殺人のシーンや醜悪な死体描写は、ジャックの罪を断罪し、ラストでの地獄へ向かわせる為の布石として必要なんだろうけど、あまりにも直接的に過ぎる印象

芸術とは何か?
表現のあるべき姿とは?
色々テーマはありながら受け付けなかったのは、アプローチの問題?

家を建てる=積み重ねる
建設的な行為と殺人という破壊的行為がジャックの中で整合している不思議
ブルーノ・ガンツとの対話はこの物語のキーで、ジャックを地獄に導くものであり、ジャックに内在するもうひとつの意識でもある

マット・ディロンはハマってるし、ブルーノ・ガンツはやっぱり好き
ボウイも、レイ・チャールズも差し込まれる音楽はとても良い
CookieMonster

CookieMonster