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ハウス・ジャック・ビルトのmのレビュー・感想・評価

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)
2.0
最初に貰える情報に偽りや、脚色があるというのはいささか不信感が募る。
予告・ジャケット、という物がどれだけ大切か分かる作品。

サイコキラーの話だと思って観たら、全く違う話が本筋で萎えた。
サイコパスの話を壮大な前振りにしてしまうのは、ちょっとヤダなぁ。
監督が書きたかったものは分かる。
分かるんだけど、なんかちょっと的外れ、というか……。
私、そういう作家性で嘲笑われるような作品大好きな奴なんですが、今作は監督の自己満足な感じが否めない。

マット・ディロンさんが演じたジャック。
言葉巧みに人を操り、簡単に人を殺していく。
彼なりの理由で行われていく殺人は大胆で鮮やかだ。
2人目のおばあさんを殺し、警察の目をかいくぐる姿は圧巻。
私自身、強迫性障害があるからあの章はわかるーとケラケラ笑ってしまった。

ライリー・キーオさん演じたシンプルのところでは、無慈悲や無情などを考えてしまった。
私もライリー・キーオさんと電話で恋人ごっこしたいです……。

ジャックが家を完成させてからが今作の本筋。
類稀なる才能があるにしろ、運も味方につけていたジャック。
そんな彼が、運ではなく実力で与えられた試練を乗り越えようとする姿は良かった。

ラース・フォン・トリアー監督は作家性が凄くある方。
なんだけど、どこか合わないなぁと今作でも感じてしまった。
批判されたのか知らないけれど、自身の作品を自身の作品の中で語るのはダサい。

とりあえず乗れなかった作品。
新たなジャンルを開拓するのかと思いきや、ラース・フォン・トリアー監督作品であり続けていた。

追記
赤色が印象的だったけど、なにか意味があるのかしら?
首絞められていた女性、本当に死ぬ直前って感じで顔が赤くなり血管が浮き出てて凄かった。

ストーリー : ★☆☆☆☆
映像 : ★★★☆☆
設定 : ★☆☆☆☆
キャスト: ★★★☆☆
メッセージ性 : ☆☆☆☆☆
感情移入・共感 : ★★★☆☆☆

cc/ゾっとするほど、魅力的
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