国際的な注目を集めた最初のアフリカ映画。英国映画協会"史上最高の映画100"に今回ランクインした一本。
アフリカ・セネガルの貧しい村に暮らすディオアナは、現地に駐在するフランス人夫婦に子守として雇われる。間もなく夫婦は帰国することになり、ディオアナもフランスで子守を続けないかと誘われる。ディオアナは憧れのフランスに行けることを喜び着いていくが、やがて家事洗濯も命じられ孤独に陥っていく。。。
奴隷制度を比喩した悲劇的な物語。ディオアナが夫婦にプレゼントしたアフリカのお面が重要な小道具として働いている。映像的にも工夫があり良作だった。ただ物語が少々イデオロギー一辺倒で平面的とも思った。
本作が”史上最高の映画100”に選ばれたことに関して、映画の多様性という意義は解るが、前回まではそのような尺度は目立たなかった。今回のランキングでは本作以外にも”フェミニズム”と”人種問題”をテーマとした映画の新たなランク入りが明らかに目立つ。決して否定するものではないが、映画の評価尺度が変わりつつある事を感じる。
いずれにしろ、ランキングに入らなければ観ることのなかった映画が多いので、良い機会を与えてくれたことに感謝したい。