よーだ育休中

ピザ!のよーだ育休中のレビュー・感想・評価

ピザ!(2014年製作の映画)
4.0
インドのスラム街に暮らす子供たちの遊び場となっていた空地が売却され、ピザ屋がオープンした。見たことも聞いたこともない「ピザ」に魅せられた幼い兄弟は、どうにかしてとこれを食べようと奔走する。


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そ の よ ぉ だ !

ーThis review will self destruct in 5sec.


◆ 経済的格差について

およそ400もの世帯が身を寄せあって暮らしているインドのスラム街。父親の保釈金3万ルピーを工面するために日夜働く母親と、生活資金の足しにするために学校へ行かず石炭拾いの仕事をする兄弟の生活はとても貧しいものでした。

My name is Crow's egg.
ー 僕の名前は「カラスの卵」!

貧しい兄弟にとって唯一の楽しみは、同世代の仲間たちとクリケットをすることでは無く、空地に巣を作っているカラスの卵をいただく事でした。二人の家庭の暮らしは、貧しいスラム街の中でも殊更きびしいもの。純粋な弟が目を輝かせながら発するセリフと、劣等感と不満感に苛まれた兄が吐き捨てるように発するセリフがとても印象的でした。


◆ 目線の違いと痛快なラスト

幼い兄弟が「ピザを食べる」ために頑張る姿がコミカルさを交えて描かれています。彼等の持つ人脈を駆使して、彼等なりに知恵を絞って、お金を貯めたり身嗜みを整えたり奮闘します。

住所がなくたって、社会の常識を知らなくたって、目標を達成するために次々と壁を乗り越えていく二人。中盤まではトントン拍子パートと問題が発覚するドラマパートを交互に織り交ぜながらテンポ良く進行しました。

物語のターニングポイントとなる事件(どうあっても越えられない壁と挫折)が起きてから、利己的な大人たちの思惑がドロドロと溢れてきます。皆が目先の利益を得ることと社会的地位を守ることに腐心していました。相手の足元を見ては強請って、吹っかけて、裏でほくそ笑んで。「多くの希望や夢がここで眠っている」というリポーターの発言は白々しいことこの上ない。


ラストシーンは、兄弟の屈託の無い笑顔とエッジの効いたセリフにハッとさせられました。「自分たちが努力をして手に入れたものにこそ価値がある(美味しく感じる)」既得権益にすがりついて更に私腹を肥やそうとする大人や、目先の利益に飛びつく大人を一刀両断する痛快なラストでした。


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Dear. その夏ちゃん

インド映画の選定ありがとう!
クスッと笑えて、グッときて、なのにラストは湿っぽくなりすぎない、作品を通して匙加減が絶妙だったな〜٩(ˊᗜˋ*)و♪♪

インド映画を観てカレーよりもピザが食べたくなるなんて思って無かったよꉂ(ˊᗜˋ*)

来月のインド映画もよろしくね|˙꒳​˙)♪