1013本目。190522
舞台であるインドのタミル地方は貧富の格差が激しいところです。そのタミル地方のスラム街で、母·祖母·幼い兄弟の4人家族が生活しています。父が服役中のため、兄弟は貨物列車から落ちた石炭を拾っては生計を助けています。
いつもの遊び場にしている空地の木にかかったカラスの巣から卵を捕って、兄弟仲良くすすっている姿が微笑ましかったのですが、都市開発のために空地はなくなってしまいます。
その場所には「ピザ屋」が開店しました。兄弟はピザを食べたことがなく、どんな味がするのかと興味津々です。お金を貯めていつの日かピザを食べたいと考えるようになります。
この彼らの小さな願いが国中を巻き込む大事件に発展してしまいます。
本作ではインド映画の特徴的な「格差社会」、「児童労働」、「児童虐待」などもしっかり描
かれています。 とても深刻な問題ばかりなのに、決して暗い雰囲気にならないのは主人公の兄弟のひたむきに努力する姿と、彼らの愛くるしい笑顔があるからでしょうか。
お金持ちの友達からピザを一切れ差し出されても、それを拒む姿からは彼らの自尊心がわかり、いつ貯まるかわからないビザ代金を稼ぐために、頑張っている姿には心打たれます。
エンディングで待望のピザを食べられることになった兄弟ですが、どんな味だったのでしょうかね。
