真っ黒こげ太郎

ザ・ブギーマン Resurrectionの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

ザ・ブギーマン Resurrection(2002年製作の映画)
3.8
ブギーマンなのにやってる事はジェイソンとはこれ如何に。

しかも登場人物に”ジェイソン”が要るからますますややこしや。




兄が殺される夢を見て目覚めた、キャンプ指導員のトレイシー。
彼女の勤め先であるキャンプ場では、かつて殺人鬼トレヴァーの手によって殺人事件が起き、兄が行方不明になっていたのだ。

閉鎖に向けてキャンプ場の後片付けをしながらはしゃぐ指導員達だが、謎の白いマスクの殺人鬼が現れ彼らを次々と血祭りに上げてゆくのだった…。




キャンプ場の指導員の若者達が、マスクを被った殺人鬼に殺されてゆく、スラッシャー・ホラー。
思いっきり「ハロウィン」便乗ジャケをもう一本!w


今作、実は二作目で、しかも一作目は「ジェイソン」という邦題でリリースされてたりします。

前作がDVD化されてないのでそちらは未見ですが、どうやら湖の畔にあるキャンプ場で、ホッケーマスクを付けた殺人鬼が若者をコロコロするという、思いっきり「13日の金曜日」じゃねぇかと言いたくなるような内容だそうで…w
(しかも、その殺人鬼はチェーンソーを使うらしい、ますますややこしい!w)

んで、その続編となる今作では「ハロウィン」のブギーマン風マスクを付けた殺人鬼が若者をコロコロするという、お前は「13日の金曜日」がしたいのか、「ハロウィン」がしたいのかどっちやねん!と叫びたくなる様なシロモノでした。wwww

まぁぶっちゃけ、「バーニング」や「ブラディ・キャンプ」、「マッドマン・マーズ」みたいな「13金」便乗作の一つです。w
20世紀になっても、こういうのは後を絶たないんですね。w


お話は特筆すべきところはなく、殺人鬼が出たと噂されるキャンプ場に覆面の殺人鬼が現れ、はしゃいだりエロったりする若者を狩ってゆく、という捻りもへったくれもないストーリー展開。w
殺人鬼を仲間と勘違いしたヤツが殺されたり、野外でカップルがエロエロしてたり、シャワー中に襲われたり、殺人鬼にトラウマがあるヒロインが恐怖したり、仲間達が容疑者になり「誰が犯人か!?」の謎解きが展開されたり、とそんな感じでこの手の映画のお約束かつ、どっかで見た様な内容が連続するという、ある意味安心して見られる内容ですね。w
(この手のジャンル映画が好きな人なら、の話だが。)

一応前半はありきたりなスラッシャー展開だが、後半からは犯人を捜すミステリー展開にする事で、一応はお話の単調さを回避してはいる。
んで、その正体だが…犯人が誰かは一応隠しとくけど、ぶっちゃけ動機や設定が初代「13金」の犯人と同じだ!!!w
何もそこまで「13金」リスペクトせんでも。w

どうしてこんなにも「13金」そのまんまな映画が製作される事になったかは分かりませんが、今時ここまで大真面目に「13金」オマージュ作を作り上げた制作者の気概は買えますね。

またこの手の映画でお馴染みの見せ場は結構頑張っており、エロシーンや濡れ場では女性も下まで脱いでやたらエロく見せてたり、肝心の殺人シーンもしっかり映してスプラッター表現を頑張ってたりしたのは好感触でした。
(足チョンパシーンが中々グロいし、チョンパした足を投げ捨てるのも良い!!!w)

犯人捜しの展開で飽きさせないようにして、一応ストーリーに盛り上がり所を入れた努力もまぁ認めてあげたいですね。w



だけど正直、オリジナリティの欠片もないし、余りにありきたり展開の合わせ者すぎて有象無象のスラッシャー映画の歴史の中に埋もれてしまいそうな感じではある。
「13金」をパクりまくるのは別に構わないが、別にパロディになってる訳じゃないし、今作ならではの「ここぞ」なセールスポイントに欠けてる気がする。
犯人探しやグロゴア描写は見どころと言えるけど…、犯人は結局こじつけも甚だしい奴だし、グロシーンもまぁ頑張ってはいるけど数が少なかったり…。



まぁ、それでもスラッシャー好きならそれなりに楽しめるとは思うので、興味があるなら期待しないでどうぞ。
続編ではありますが、今作だけから見ても全く問題ないと思うので。w

因みに俺は結構楽しめちゃった。w
捻くれた内容ばかりでどういう内容なのか分からないホラーが多いとこういう捻りのないホラーが恋しくなっちゃうのよね。w
まぁ、俺みたくスラッシャー物やスプラッター物が好きならまぁ見ても損はしないかと。w