TAK44マグナム

ザ・ブギーマン ResurrectionのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

ザ・ブギーマン Resurrection(2002年製作の映画)
3.2
ジェイソンなの?
ブギーマンなの?
と言うか、あんた一体誰なのよ?


シーズンが終わりを告げ、後片付けが残ったキャンプ場を舞台に、伝説の殺人鬼が若き指導員たちを血祭りにあげる!
そう!いつものやつです!

スラッシャーホラーの偉大なる先駆者「13日の金曜日」にオマージュを捧げた結果、丸パクリになった「ジェイソン」という、そのまんまなタイトルのホラー映画がありまして・・・
本作はそれの続編にあたります。
ハロウィンの時期じゃないのに何故かタイトルが「ザ・ブギーマン」!
今度はジェイソンじゃないのかよ!(と思ったら、一応ジェイソンという名前の人物も出ます)
勿論、ジョン・カーペンターの名作とは何の関係もありません。
この調子で、三作目はレザーフェイス、四作目がフレディ、五作目でチャッキー・・・と、ずっと有名殺人鬼の名前をタイトルにし続けるのかと思ったら、さすがに打ち止めになったみたいですな〜。

そもそも原題は「ブラッディマーダー」
何のヒネリも面白みも無い、直球すぎるタイトル(汗)
そんなんじゃレンタルで手にとって貰えんぞ!と、とりあえずホッケーマスク被っていたらジェイソン、白い能面マスクならブギーマン(マイケル・マイヤーズ)だろうって安直に邦題をつけたであろう販売元のどなたか、あなたのセンスに脱帽です!


で、肝心の内容なのですが・・・
これまた直球!
キャンプ場で働いたり、焚き火を囲んで怖い話をしたり、セックスしたりしているボンクラ達が白マスクの殺人鬼に殺される、それだけ!!
確かにホッケーマスクじゃなくなったけれど、別にタイトルは「ジェイソン2」で良かったよ!
全然、ブギーマンじゃない!
カーク船長のデスマスクじゃないしさ〜。

しかも、無駄に犯人探しの趣向まで取り入れて、何だか「スクリーム」みたいな要素も入ってる。
一応、どいつもこいつも怪しい感じで、最後まで殺人鬼の正体が掴みにくいのは、あんまり面白くない話を引っ張るのに役立っているのは確かです。
しかし、「こいつが殺人鬼でした〜!意外でしょ?」と、脚本家のドヤ顔が脳裏に浮かんでも、だからどうしたみたいなこじつけに苦笑いしかできません!
大体さ、あいつは何で○○○になれたの??
あいつの説明通りなら、それ無理じゃね?って思ってしまうんですけれど(汗)

まぁ、犯人の正体については予想の範囲内でしたね。
そんなことだろうと思っていたので全く驚けませんでしたよ。
それよりラストですよ!
何なんだ、あのラストは?
あいつを殺さなかったという事を考えると、ラストに出てきたマスクマンの正体は・・・まさか?!
なんて書いても、未見の方は何のこっちゃですよね(汗)
それがですね。
観たとしても何のこっちゃなのです!(笑)


そんな訳の分からない映画ではあるのですが、思いのほか真面目に作られたスラッシャーなんですよ。シリアスだし、ふざけたネタも無し。
伝家の宝刀であるオッパイも、ちゃんと見せてくれる!
安っぽさは否めませんが、撮り方もたまに格好いいです。
殺人鬼がヌーンと立っている姿なんて不思議な味があります。
更に、ゴア描写もそんなに悪くなく、特に1人目の犠牲者なんて両脚切断が良く出来てます。
切り取った脚をポイと投げすてる殺人鬼も最高(苦笑)

ブギーマンというタイトルに変な期待をしなければ意外とみれてしまう出来なので、どこぞのバカ映画みたいにディスって楽しむような歪んだ鑑賞はし難いかもしれません(苦笑)
至って普通のスラッシャーホラーなのが逆に残念だなんて自分でも何言ってるのか分からないのですが、もっとブッ飛んでいたら良かったかな。
登場人物も皆んなステレオタイプだし、殺人鬼の狂いっぷりもまだまだだったし。
やっぱり、ロナルド・リー・アーメイぐらいキチガイ演技がイッちゃってないとダメ!
何にしても、キルカウントはもう少し増やして欲しかった。
スラッシャーは殺ってナンボなのでね(←問題発言!笑)

何でもいいからスラッシャー系を観ていないと死んでしまう!というスラッシャーホラージャンキー(そんな人がいるのかどうかは謎ですが)なら、とりあえず観ておいても損はしないでしょう。


セルDVDにて