ニジム

あさひなぐのニジムのレビュー・感想・評価

あさひなぐ(2017年製作の映画)
3.0
武道スポ根もの、というほどには根性晒してはいない。運動苦手でも大丈夫と言ったくせに練習が厳しいとか、寺での合宿の一見無意味に見える仕事が身体を鍛えているとか、この手の入門ものあるあるで、その域を出てない。あまりにも成長が早すぎるのも、なんか説得力無いよね。
出演している大部分は乃木坂46の方々ということのようで(ごく一部以外は知らない)、皆さんかわいくて爽やかに見せてるので、ファン向けには武道コスプレ的な面もあって楽しいんだろなあ。
せっかく脇を固める演技巧者の方々が、なぜか漫画ちっくに描かれ痛々しく見えるのは、演出ゆえなのだろうか。ストーリーから浮いている感触があり、もったいなかった。中村倫也はギリギリのところでアウト寄り、江口のりこはアウト(思いっきり漫画の枠組みだ)、彼女の弟子らしき若い女子の坊主かつらはコントの域、冨田望生はギリギリセーフだけれど、もうちょいちゃんと生かしてほしい。というところがアイドル映画と見られてしまい、全体的に損することになるんじゃないのかな。
先日弓道を題材にした小説『凛として弓を引く』(碧野圭/角川文庫)を読んだばかりなので、なおさら。あまり馴染みのない競技を扱う手付きって作り手によって全然違うんだなあと強く感じた。
あと、大きめのフレームの眼鏡をかけたセミロングの女の子って、なんだかみんな有村架純に見えるのも、彼女の存在感ゆえなのだろうけど、だからこそも少しヴィジュアル工夫したほうがよい気がする。
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