このレビューはネタバレを含みます
ずっと気になっていた映画ついに鑑賞。
今までずっと、
「きっとグロテスクメインのアングラな映画なんだろうな…覚悟してみないと…」と、観るのを躊躇っていた自分を呪いたい。
なんだ、ただのクソ美しい御伽噺じゃないか（全力の褒め言葉）
鱗のピック、シルバーのピュアな笑顔、ゴールデンの危険な雰囲気、それでいて妹大好きなのも尊い。
人間は、馬鹿な男に引っかかっても、また次がある。酷い男を何度も踏み倒し、乗り越え、素敵な女性へと成長していく…。
けれど彼女らはー…いやシルバーは、初めての愛に、その代償の死、、若すぎる。切ない。
ラストシーン、結局ベーシストの彼を食べられなかったところ、言葉にできなかった。幸せに逝けたと信じたい。
私のように、妙な偏見を持ち、この映画を「ホラーグロアングラ映画」として受け止めている人がいたら、それは違うのではないかと言いたい。
これは全く美しいラブロマンスヒューマンドラマであろう。
ミュージカル要素も良かったし、敢えて心境をわかりづらくする表現も、シルバーとゴールデンの異質感、恐ろしいまでの純粋さが際立っていて好きだった。
何度でも観たいなあ。
