細かい突っ込みどころはあるけどかなり好きな作品。言うまでもなく世界観にこだわりが感じられるし、最後まで救いのない薄幸感が良かった。毒々しさと儚さの対比を強調する演出が秀逸。血の気がない華奢な女の子が肉を貪るっていう発想。歌詞の世界観も詩的で良かったし、ナイトクラブの妖艶さも姉妹の雰囲気と合ってた。『ヴァージン・スーサイズ』とも重なるかも。
伝統的な人魚姫を現代にリメイクしたような物語なのに違和感なく受け入れられた。相手のために自分の声を犠牲にするっていうかなり時代錯誤な話のはずなのに、この作品ではそれを自ら望んでる感じ。人魚の話のはずなのになぜか共感してしまう。
やっぱりバンドマンに恋すると破滅しかないね。
