ひろゆき

ナンシーのひろゆきのレビュー・感想・評価

ナンシー(2018年製作の映画)
4.0
銀幕短評(#597)

「ナンシー」
2018年、アメリカ。1時間26分。

総合評価 80点。

うつくしい映画ですね。

逆縁(ぎゃくえん、親が子を先に亡くし とむらうこと)については、「人魚の眠る家」66点 で触れました。病気や事故で子をうしなうことは、親にとって耐え難い。しかし、それがもし おさなごの失踪であるならば。

動機(モーティブ)は、ひとの言動のなかに多くひそんでいます。たとえば極端な例ですが、ひとをあやめる場合、それは激情や怨恨かもしれないし金品目当ての利欲かもしれない。

しかし、ひとには無意識の言動も往々にしてある。意識してか無意識か、ことばが口をつく手足が動く。その、ほぼ自動的な(オートパイロットの)働きかけに対して、相手もほぼオートパイロットで反応する。わたしたちの日常生活は、その繰り返しで成り立っていますね。

それを本人が意識的にマニュアル操作に切り替えて、うまくコントロールできるのかできないのか、激情をしりぞけられるのか そうではないのか。ここはなかなかむずかしい問題です。

わたしなど、いまでも軽はずみな言動で後悔することがよくあります。そのときはもう自責の念に まみれますよ。今週は銀座のはじめて行った高級バーで失敗をしました。でも おなじことはもう繰り返しません、たぶん。失敗にまなぶかどうか、それはひとと ときによりけりですね。ふつうは おとなになるにつれて きちっと学ぶものなのですが。
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