なんて哀しいお話。
本作の主人公ナンシーは決して褒められた人間ではない。
虚言癖持ちでいわば詐欺師みたいなことしてるわけだから
それは当然なんだけど
でもナンシーも、そして老夫婦も
今より少しだけ幸福になりたかっただけで
その思いが織りなす人間模様は実に哀愁がある。
なによりラストの3人がほんの少しだけ幸福になった瞬間に
ナンシーが取る選択よ。
あの幸福かつ非常に哀しい選択にぐっときてしまう。
ナンシーを演じるアンドレア・ライズボローは
普段は超美人なのに本作では実にくたびれた女性役で好演。
一方スティーブブシェミはこんな常識人な役やるんだね。
どうにも昔のイメージがあるものだからちょっと意外。