〈世界の傑作ドキュメンタリー・シリーズ〉
Vol.8〈戦争と映画/プロパガンダと記録A〉
■今回から戦時のプロパガンダ・ドキュメンタリーです。
30年代にアメリカ政府もドキュメンタリー映画を教育、宣伝目的で有効だと感じ始めました。
「汝の敵 日本を知れ」もそんな一本です。
引き続いて〝我々はなぜ戦うのか〟も上映しますが、この「汝の敵 日本を知れ」は太平洋戦争の末期に、日本本土への上陸を考えて、日本人の特性を知るために製作された教育映画なんですね。
日本人への解釈には時に極端な歪曲した分析に基づいていますが、基本的には当時のアメリカ人が帝国日本と日本人をどのように見ていたかの記録でもあります。
総監督は〝我々はなぜ戦うのか〟も製作したフランク・キャプラですね。
リベラルなキャプラが製作しましたが、オランダから来たヨリス・イヴェンスとその助手のヘレン・ファン・ドンゲンも編集に関わっていますね。
こちらに貴重な記事があります
https://www.yidff.jp/docbox/17/box17-1-1.html
日本映画の時代劇「春秋一刀流」などの部分もいろいろと使用して日本の江戸時代からの歴史も分析します。
もちろん当時は日本では上映されていません。
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「汝の敵 日本を知れ」
Know Your Enemy: Japan
1945/U.S.A./63分
監督:フランク・キャプラ ヨリス・イヴェンス
●日本人がなにを考えどのように暮らしているかを紹介する、アメリカ人のための「日本入門」。有史以来の日本の歴史、神道や儒教の思想、封建的倫理観、全体主義と天皇崇拝、生活習慣などについて解説する。外国人の視点から捉えられた当時の日本の貴重な映像資料である。
