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劇場版 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 雪下の誓いのtakのレビュー・感想・評価

3.4
Fateシリーズはけっこう好きなのだが、「プリズマ☆イリヤ」は未見。だがこの劇場版「雪下の誓い」は、衛宮士郎好きな僕なら予備知識なくても大丈夫とアドバイスをもらったので挑んでみた。

美遊がイリヤと出会うまでの前日譚となる作品で、衛宮士郎と切嗣が謎の大爆発現場で美遊と出会うところから始まる。願望を叶える器"聖杯"としての美遊の力を利用して、この世に正義を実現したい切嗣。しかし美遊という個をその為の犠牲とすることに士郎は疑問を感じていた。やがて切嗣がこの世を去り、士郎と美遊は心を通わせていく。衛宮家から出ることのなかった美遊を、士郎は二人が初めて出会った現場に連れて行く。しかし、そこには美遊の力を使って世界を救済することを目論む陣営が待っていた。それは新たな聖杯戦争の始まりでもあった。

マスターがサーバントを召喚して戦わせるのではなく、魔法カードに宿されたサーバントの力をマスターが身につけて闘うスタイル。相変わらずのクソ野郎、慎二はアサシンの能力を身につけて気色悪いったらありゃしない。一方で士郎が力に目覚める場面は惚れ惚れするカッコよさ。そこからのバトルはあまりの駆け足だが、Fateシリーズの本筋をかじっていればまあ大丈夫。そしてクライマックスのギルガメッシュとの対決は最大の見せ場だ。「stay night」の陰惨なまでのハードな雰囲気を期待すると、ちょっとガッカリするかもしれないが、そもそも別のお話なので。そして、美遊の幸せを望む士郎が「イリヤ」本編につながる面々と美遊を、結果として引き合わせることになる。

個人的には「UBW」が好きなので、士郎の活躍は楽しめた。だんだん切嗣みたいに顔がやつれていくのは、ちょっと痛々しかったけれど、この勇姿は心に残る。
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