モカ

エジソンズ・ゲームのモカのレビュー・感想・評価

エジソンズ・ゲーム(2019年製作の映画)
3.4
電流の“直流派”に固執するエジソン(ベネディクト・カンバーバッチ)と、“交流派”を推進するウェスティングハウス(マイケル・シャノン)の互いの経営戦略、引いてはエゴのぶつかり合いがこの映画の主軸みたいですが、日本人としては馴染みのない部分が多かったです。

まずエジソンは誰もが知る人物だとしても、エジソンとライバル関係にあった「ジョージ・ウェスティングハウス」とか、直流と交流争いの「電流戦争」とか、アメリカ人ならともかく、そんなのほいほい挙げられても分かりませんて。
エジソンを演じたUK出身のカンバーバッチさんも、この作品に出演するまでは電流戦争は名称程度、ウェスティングハウスという人物に関してはほぼ何もご存知なかったそうです。話に置いてかれ気味な自分でしたが、それを聞いてなんだかほっとしました笑

自分はもともとニコラ・テスラが好きで、エジソンはどちらかと言うと嫌いな人物でしたので、どんな感じなんだろうと警戒しながら観てましたが、まあものの見事にエジソンの腹黒い面を表現してます。
もちろん良い面も沢山あるんですけどね、ともあれ各登場人物の良い面も悪い面もさらけ出して切磋琢磨してます。
あまり娯楽作品としてはグッとくるような映画ではないですが、伝記物としては、主人公びいきにならない客観的表現が取られてて、なかなかクオリティ高く仕上がってました。
個人的にはテスラの登場場面がやや少なめだったのが少々残念ですが、メインはエジソンとウェスティングハウスなので、これは仕方がないでしょう。
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