セサミオイル

ビジランテのセサミオイルのレビュー・感想・評価

ビジランテ(2017年製作の映画)
3.0
監督の過去作で肩透かしを喰らってきたので、あまり気が進まなかったのですが、予告編が良かったのと般若、篠田麻里子目当てで終始肩透かし警報鳴らしながら鑑賞。
篠田麻里子にビッチ役をやらせたのには生理的嫌悪感を覚えました。なにも元アイドルにそんな事やらせなくてもいいだろ…役にハマってないし…監督はやはりちょっと◯◯だなと思いました。まぁ個人的感情論はさておいて。

概ね面白かったんです。しかしどこがどうという訳ではないんですがなんか所々ちぐはぐで話の流れが雑にも感じるんですよね。
冒頭なんかは端的に物語設定を見渡せるようにしてくれて良いなと思うんですが、その設定のディテールに目をやると整合性が感じられない。
設計ミスの車が無理やり公道を走り続けてるようや感じ。あの部分治してから走れよと言いたくなる感じ。
概ね面白かったんです。
でも「なんで?」と感じる部分が多すぎる。

桐谷健太はコメディのイメージ強かったけど感情を殺すとかなり男前だということは初めて知りました。その点はよかったです。

概ね面白かったんですが、とにかくディテールの説明を端折り過ぎ。例えば父親に関してDV野郎という事だけ描いて、後は既成事実的に事後報告的に金持ちの実力者だった事を知る。
長男は家出した事だけ描いて、その割に父親の遺産相続権を父親からがっつり貰ってる、
なんでそうなるのかは「父親とは生前あってたらしい」という台詞ひとつで全部片付ける。
次男は市議会員になって尚、どうして何もかも捨ててまでショッピングモールの役員になりたいのか描かれてないなどなど…

ラストは尻切れ。
奪い合ってたお宝が落ち着く所に落ち着いて終わり。
でも広げた風呂敷はそんなもんじゃ回収出来ない。
「もっと大事なことがあるだろう!」という桐谷健太の台詞をそのまま監督にぶつけたい。
6〜8時間位の尺で観たかった。
音楽はめちゃめちゃ良かった。