学生服を着た可愛らしいお嬢さんがそれなりの人数で出てくるものの、顔立ちも服装も個性も立っていないせいで、演技や演劇というよりもお人形遊びを見せ続けられたイメージしか残りません
演出家あるいは監督の頭の中には大層なものが出来上がっていたかもしれませんが、生憎それを現実のものにする技術を願い忘れたようです
幻想的な世界をイメージしたいのであろう色調いじりや、稽古不足技術不足を補完するためであろうスローモーション、すべて後からソフトの力だけでどうにかしたのか全てが嘘くさく偽物です
おそらく学芸会のほうがもうちょっと努力のあとが見てとれますし、お世辞にもプロの仕事とは思えない出来栄えです
あらすじでは数十名の女子高生が殺し合い、最後のひとりのみが生き残る…的なお話だったはずなのに、どうにも観念的で小難しい自分語りを並べ立てるだけでどうも思ったほど殺しあってくれず、言うほど殺しあわず、言うほど大立ち回りもせず、元の舞台劇に引っ張られてしまったのか映画的な面白さを放棄してしまった気がします
