ぶみ

コンフィデンシャル/共助のぶみのレビュー・感想・評価

コンフィデンシャル/共助(2017年製作の映画)
3.5
世界の運命は、北と南の刑事に託された。

キム・ソンフン監督、ヒョンビン、ユ・ヘジン主演による韓国製作のアクション。
北朝鮮と韓国の刑事が共同して犯罪グループに対峙する姿を描く。
北朝鮮の刑事チョルリョンをヒョンビン、韓国の刑事ジンテをヘジンが演じているほか、キム・ジュヒョク、チャン・ヨンナム、イ・ドンフィ、イム・ユナ等が登場。
物語は、北と南、それぞれの刑事が偽札を刷るための銅板を巡って合同捜査にあたる様が描かれるのだが、本作品の核はまさにそのタイトルどおりの合同捜査であり、かたや竹内涼真似のヒョンビン演じる北の刑事はイケメンで、アクションもキレキレ、かたやザ・おじさん顔と勝手に思っているヘジン演じる南の刑事は、公私ともにさえずという、見た目も中身も動きも正反対の二人が、最初は水と油のようであるのが、徐々にお互いが共通項を感じながら、融和していく展開となっている。
また、本作品の公開後に鬼籍に入ることとなってしまったジュヒョク演じる北側の極悪非道な上層部が加わってくるため、サスペンスや、バイオレンスに厚みを持たせているし、カーアクションや、肉弾戦については、もはや言わずもがなの韓国クオリティ。
こう書くと、さぞ重い空気が漂うクライムものかと思いきや、ある意味、コメディリリーフ役を一手に引き受けているヘジンを筆頭とした南側が、終始コミカルテイストであるため、重苦しさは一切なく、非常に見やすい仕上がりを見せている。
北と南という、タブーな関係を中心としているため、淀んだ空気になりそうなところを、安定のアクションと、二人の刑事のバディものとして、軽妙なエンタテイメントに昇華させており、まさに今からレイトショーで続編を観に出発しようと思っている一作。

北は平等に貧しい。
ぶみ

ぶみ