おいなり

ワイルド・スピード/ジェットブレイクのおいなりのレビュー・感想・評価

3.7
いよいよ完結に向けて秒読みのファストシリーズ、僕はそこまで追いかけてるわけではなくて、あとで配信で家で見るくらいの温度感なんですが、まぁひとつの時代の終焉と思うと、感慨深さはある。ポケモンのサトシも卒業したしね。



車は空飛ぶし、世界征服できるオーパーツはそのへんにゴロゴロしてるし、死んだ人間は生き返るし、なんでもありが華のワイスピ・ワールド。今作、予告でもド派手なアクションシーンが惜しみなく使われてますが、驚くことにコレほとんど序盤のシーン。めちゃくちゃ分厚いステーキ出てきたなーと思ったらただの前菜だったという衝撃。

シリーズ全体がそうと言えばそうなんですが、とにかく何もかもが過剰にエスカレートしていくので、アトラクション感は満点。このジャンルの始祖とも言えるダイハードですら、3作で息切れしてその後どんどん尻すぼみになっていったことを思うと、9作もやってまだ上向いてるワイスピは、やってることのバカバカしさの割にめちゃくちゃスゴいシリーズだなとおもう。
本作のアクション、何が起きても「でもワイスピだからなぁ」でなんとなく納得できてしまう。もう宇宙進出くらいじゃまったく驚かん。


今作でドムのいなかったはずの弟を演じるのは、またもやWWEからハリウッドへの刺客、ジョン・シナ。ワイスピの筋肉ハゲクラブにフサフサの旋風を吹き込んでくれました。
いろいろあって兄貴を恨んでるけど、元を辿ればドムが話聞かん坊なのが元凶なわけで、あれだけファミリーを大事にしてるのに、実の家族をほぼ思い込みで「なかったこと」扱いにしてるところがイケてない。
設定自体が後付けだからと言われればしょうがない気もするけど。。。もうちょっとこの辺の因縁しっかり描いてあげた方がドラマとしてはいいなーと思ったけど、5分以上会話だけのシーンが続いたらダメみたいな契約があるのかも知れないし、まぁまぁ。

とにかくスピード感とテンポの良さがすごい。TOKYO行ったらすぐハン見つかるし、秘密兵器の鍵となる女の子が出てきたと思ったら次の瞬間攫われて、というヤキモキする暇がないくらいの目まぐるしさ。情報が雨のように降ってくるのに、ひとつも把握してなくても全然オーケー。とにかくこのよくわからん緑色に光るゲーミング球があったら世界掌握できるねん!わかったらイエッサーと言え!という、そういうノリとパワーこそ全て。



ついにシリーズ屈指の人気を誇るハンも復活したし、ファイヤーブーストでジゼルもサプライズ復帰してブリー・ラーソンとパワー系女性ヒーロー同盟組んでくれんかな。
むかしはホモソ全開の男連中にケツ揉まれてるだけの存在だった女性キャラも、いまや全員が主役。
本家が終わったら女性キャラだけのスピンオフやってくれないかなぁ。
おいなり

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