荒唐無稽カーアクションシリーズとして20年以上に渡り突っ走ってきたワイスピもついに10作目。これまでの総決算とばかりにフィナーレに向けて走り出す。まずは第1弾。
「もちろん今までのシリーズ全部観てますよね？」なサーガ特有の作りなので、まあいわゆるそういうのを目指しているのは明白。
相変わらず全方向の物理・原理・真理・摂理あらゆる法則をぶち破り勢いだけで攻めまくるカオスっぷりでスゴかった。心の中でちょくちょく「そうはならんやろ」ツッコみを入れつつ観るのもまた一興。楽しんだもん勝ちなぜなら祭りのようなものだから。
“昨日の敵は今日の友”を幾度となく繰り返すうちにすっかり最強で豪華になったワイスピファミリー。彼らの前に今回新たに立ち塞がるのは、かつてブラジルで巨大な金庫丸ごと強奪した際に殺された悪人レイエスの息子ダンテ。
過去作の設定を活かした後出しジャンケン大会なわけだけど、ダンテを演じてるモモアのキャピキャピしながら追い詰めていく陽気なサイコパスキャラが最高過ぎた。
サイファー役のセロン様、デッカード役のステイサムのアクションシーンもめちゃくちゃかっこ良くてあそこらへんだけでもご飯何杯でも食べれる。
カーアクションは敢えてひとつ上げるならイタリアでのチェイスが豪快で見応えあった。ローマの街をあんなにぐちゃぐちゃにしてるのに、ドムがどこまでもファミリー至上主義の謎。できればリトルBは巻き込まないで欲しかったな。
ファミリーメンバー多すぎでとっ散らかりそうになるけど、意外にもそれぞれがちょうどいい見せ場になっているのでそれほど散漫には感じなかった。ただとにかく濃厚な味付けの特盛メガ盛りシーンの連続でお腹いっぱい。
あと1作じゃ収まらず3部作になりそうという仄めかしも伊達じゃないかもね。
