「あいつら車のカルト集団」
これ程、芯を捉えた台詞があるだろうか。強烈すぎるパンチライン。
シリーズでは定番の後付け、でっち上げ設定はさほど気にならないよう、リアリティラインを下げて鑑賞したが、それ以上に「ファミリー」の押し付け具合が強すぎてゲップが出そうになった。つくづくnot for meなシリーズ。公開されれば観に行く己もまた憎い。
ドムが「家族がいないやつは弱い」と言っていましたが、絶対そんなことはないです。
現実に、虐待や宗教2世の問題等で親の呪縛から離れたくても離れられない方々もいるので。彼らのように苦境の立場でなくても、個人の意思で血縁関係から距離を置くのも各個人の自由だし、そこに強さや弱さの軸では測れないはず。
なにもドムの台詞が「ファミリー = 血縁」に限定してるわけでもないとは思う。しかし、新たな登場人物が過去にシリーズで絡んだ息子、娘、妹であるがゆえに、血縁関係の物語がよりファイヤーにブーストされ、終始居心地の悪さを感じる。
だからこそ「車のカルト集団」発言は150分の上映時間を支える胃腸薬のような存在なのかも。