ちゃんこなべ

ワイルド・スピード/ファイヤーブーストのちゃんこなべのレビュー・感想・評価

3.8
映画館に着いた時、全身アロハ柄のなんとなく嫌な感じがする中年男性がいたので避けて通った。
映画館に入ってドリンクを買っていると、その男の人が店員さんに「早く入らせてくれ!!」と頼んでいた。
スクリーンに入れるのは上映の10分前からだが、今はまだ15分前である。
女性店員は面倒を起こしたくないと思ったのか、「大変お待たせいたしました。15:05より上映のワイルドスピードファイヤーブーストをご覧のお客様、ただいまより開場いたします」とアナウンス。
うわ~このおっさんもワイスピやん…と若干テンション下がりながらスクリーンに向かった。

部屋に入ったらさっきのおっさんが前方のど真ん中の席に足をおっぴろげて座ってた。
上映前の予告が流れる時間、おっさんはガサガサ移動して何故か色んな席に座っていた。カシャッカシャッと音を立てながら映画館内も写真撮影していた。「ワイスピ3150!」ってインスタにでも乗せるのだろうか。何でもいいけどガサガサするのはやめてくれ。

幸いにも私はそのおっさんから結構離れた席だったが、近い席の方が不憫でならない。

いざ上映が始まったら、おっさんはおとなしくなった。上映中は静かにせなあかんという良識はあるんだな、と安心したのも束の間。

"き~み~がいない夜だって~~そうノ~モアクラ~~~~イ"

絢香である。絢香が鳴り響いたのである。
絶対あのおっさんや。でも意外や。湘南の風とかじゃないんや。絢香なんや。
何でもいいけど上映中に着信音を鳴らすのはやめてくれ。

そんな事を考えていると、前方でスマホの画面が光った。
ロック画面が見えたのだが金色の文字で「一蓮托生」と書かれていた。文字の周りには蓮がちりばめられている。うわ~~ぽい。

「あ、もしもし??うんうん~~あーー、それな~~~~」

あろうことか上映中に電話で話し始めた。
近い席の方からするとノーモアクライどころか大泣き案件で不憫でならない。

長電話にはならず、すぐに終わったのだが、そのあともおっさんは席を立っては戻ってを繰り返し、かなりガサガサしていた。

何となくそんな気はしていたけど、ワイルドスピードってやっぱり客層悪いのかな。

あ、そうそう映画の感想ですけど、めちゃくちゃ面白かったです。
シリーズの中でもかなり好きな方でした。次の作品が楽しみです。