あき

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男のあきのレビュー・感想・評価

4.0
本編におけるチャーチルの数々のセリフが、今の某国の独裁者の暴走に本来対峙すべきセリフと見事に被る。
“頭を食われて虎に道理を説くことなどできん!“
今、世界の指導者の中にチャーチルのような気概のある者はもはや望めないのか。
“あなたのヒロイズムのためにこれ以上若者を死なせるわけにはいかない“
それも一理。
でも、独裁者にひれ伏すことは、その時の若者の死だけでは収まらず、その横暴な愚か者の国に都合よく容赦なく未来永劫殺され続けることになるのだ。
自分に反対する者はナワリヌイのようにすべからく抹殺する某国の大統領に対して、史実に則しているか別として、地下鉄に乗り市民ひとりひとりの声に耳を傾ける姿には惹き込まれるし、
ラストの演説での高揚感、チャーチルは口だけみたいな揶揄もあるけど、WBCにおける大谷翔平のように、みんなを鼓舞して本来持ちうる以上の力を発揮するのも、“言葉“の持つ魅力なのだ。武力ではなく。
これはまさに今観るべき作品。
あき

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