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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男のQTakaのレビュー・感想・評価

4.0
私の中の〝ダンケルク三部作〟
『ダンケルク』戦いの表を描いた映画
『人生はシネマティック!』戦いの側面を描いた映画
『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』戦いの裏を描いた映画

三部作締めくくりを見てきました。
これで、表も裏もいっぱい見た感じです。

本作は、まさにチャーチルからダンケルクと対ヒトラーの戦いを見た映画ですね。
英国がいったいどのような状態だったのか。
その中でチャーチル一人が徹底抗戦を叫び、その声に呼応したのは、議員達では無く、市民達だったというのだから、ちょっと背筋が寒くなりますね。
それにしても、チャーチルと言う人のものを見る目の鋭さを感じますね。

三部作のほかの映画も合わせてみると、
兵士の戦場から見た戦争、
国家を導く者たちの戦争、
耐え抜き、決してあきらめない市民達の戦争、
と色々な姿が見えてきます。
同時期に決して一通りの見方ではすまない歴史の現実をこんなふうに幾つもの映画で見られるのはとても良い事ですね。

最後に、この時期の英国民の姿に強いものを感じます。
Dunkirk Spirit
決してあきらめない心

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2023/09/27追記
ウィンストン・チャーチルがノーベル文学賞を受賞していると言う事を最近まで知らなかった。
ボブ・ディランが受賞するくらいだから、文学作品を多数執筆している事が条件でも無いのだろうと想像がつくが、はたしてウィンストン・チャーチルの場合、一体何を書いたのだろう?と疑問に思うのは当然であった。
彼の著作は、「第二次世界大戦」という名の大著だった。
この度、全六巻に及ぶシリーズの新訳が刊行される事になった。
これは是非とも読まなければならないと思う。
はたして、この時代をこの宰相は一体どのように振り返ったのだろうか。
ーー
完訳版「第二次世界大戦」第1巻「湧き起こる戦雲」(みすず書房)
「この時代に生き、行動したひとりとして、第二次世界大戦の悲劇は容易に避けられたはずだということを示すのが、私の目的なのだ」(第1章より)。
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