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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男のTのレビュー・感想・評価

5.0
葉巻と酒クッサい息を吐き、なおかつその息は、「息をするように嘘をつく」と、いわれるように、嘘ばっかりつく。就任式を終えた、この男を待つ家族が一張羅にガスマスクという装いで迎えたのは、慣習でも、来たる戦争に於けるドイツの毒ガス空襲に備えたわけでもない。コヤツの三枚舌の汚い口臭に備えたわけだ。
あまりの異臭から、近づけるのは、奥さんだけ。

もうね、この映画をつくれたのは、単なる戦勝国特権。それ以外ない。但し「ブレグジット」なるものは、このように詭弁大ウソをついてまで、美化して英国民の意思統一を図らなければならない程一大事です。それだけは、お心おきを。

まず配役が曲者。此れは英国王のスピーチで、せっかく良いイメージだった、ジョージ6世を、スターウォーズでクレニックを演じたベン・メンデルソーンが演じる。(出典:ウィキペディア)この時点でイヤな感じがする。

大体、チトこのチビについて調べてみたら、正直、ヒトラーと変わんね。
もう名前出しちゃうけど、チャーチル家は没落貴族なんだが、没落した反動で彼は浮き上がってきた。ヒトラーも、伍長あがりかつ、食えない画家志望。
二人とも絵が趣味なとことか、歴史的なとこからも、もはや兄弟だろ。

大体、ドイツにやっとこさ勝ったときのヤルタ会談の写真をみんな見てみ?ググッて。正直マジで怪談。ホラーの世界だよ。
俺、一時、この写真見て、悪夢見る程怖かった。

だが、嘘ッパチの詭弁だとしても、ヤッパり一点だけ、ヤツに共鳴できるなら。一言。

「反共」そして自由。議会制民主主義。立憲君主制。
これを、比較的荒れなかった海を持ったブリテン島という、地政学的優位性から、海主陸従というシステムで、大海に漕ぎ出した英国という国が、海流に乗り植民地政策から莫大な暴利を叩き出した、残酷な、血みどろな、臭い息なぞ、香水にしか思えなくなるヒッドい歴史から、にじり出した革命防止共存共栄の法則。
日本もその帳尻に乗り、悪すぎる方(ナチズム)と手を結び、大敗。それが第二次世界大戦だった筈です。
そんで、何とかヤツらは、戦争には、勝った。写真の通り、オッソロしい勝ち。

我々から見て、真ん中は実利主義そのもの。ルーズベルト🇺🇸原爆落とした大●●人だ!!。コイツを引っ張り出した、左のチャーチル。んで、「みんな平等」を夢見て大失敗した、右のスターリン!!コイツらが果たして皆、勝ち組なんでしょうか?

アメリカはあの通り。英国は戦いすぎで、ガタガタ、今や冷めぬ帝国幻想。ソ連は今は無くロシアは悲しいかな。

第二次世界対戦の勝ち組がみんな得をして
る訳じゃない。
そしてこのクソ苦しい歴史から、少しずつ良くなってきたんじゃないんですか、世界は。
だから絶望したら、それこそオシマイなんじゃないかな。

チャーチルの演説の下、紅い灯りが灯った放送室とつながった、最前線の遺骸の目は、血の色で赤く染まっていた。

美術で、気になったのは、いよいよヤバくなった状況で、キングが訪ねてくるお部屋の、ナポレオンの棺のような、ゆりかごのようなベッド。恐らくこの頃ヒトラーは、夢だったパリ視察をしていたことを暗示しているのかとも思った。

モリスみたいな、派手な壁紙貼っつけるのは下層から上流まで、なんでああなるか分からん。モリスについては、アッ誰か来たみたい、、、、
NO.10の質素な外観は、ある意味危ない。

気分で判断を下した、二人のよく似た政治家の生死と栄光を決めたのは、権力の分散化。皆兵の士気は皆同じ。「卵は同じカゴに入れるな。」適切なカゴに、必要数を入れましょう。

今年、私的に見た、ベスト作品を挙げるなら、断然、アベンジャーズインフィニティウォーとコレだ。 「エクソダス」
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