Jeffrey

濡れた二人のJeffreyのレビュー・感想・評価

濡れた二人(1968年製作の映画)
3.0
「濡れた二人」

冒頭、ここは小さな港町。哲也と万里子、漁船、電報、離縁、旅行計画、荒れ狂う欲望の渦、女が獣に変わる時、海の男、不倫、魚、船の上、バイク。今、ぶつかり合う二つの身体…本作は笹沢左操原作を増村保造が一九六八年に若尾文子を主演に迎え、 山田信夫と重森孝子が共同で脚色したドラマで、この度DVDにて初鑑賞したが面白い。やはりこのコンビが放つ女性映画は素晴らしい。とにかく映像がダイナミックで、愛情に揺れる姿を激しく映した秀作だ。冒頭の髪をとかす若尾文子だけで絵になる。若尾の不倫映画は見ごたえがある。あの激しい"くちづけ"が堪らん。登場人物もよくよく考えればみんなやばい奴で、でもそれをまともに描いてしまう増村の力量半端ない。
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