ピンピンピン

ロシアン・ブレイカーズのピンピンピンのネタバレレビュー・内容・結末

ロシアン・ブレイカーズ(2013年製作の映画)
2.6

このレビューはネタバレを含みます

個人的に特に面白いと感じる作品ではありませんでした

悪党が悪党である理由があまりピンと来なかったこと、登場人物にいまいち感情移入しにくかった事が私がそう感じた理由です

プチネタバレ

社会主義国家ソ連の「働いても働かなくても同じ給料が貰える」ため、警察官がそもそも働く気がありません
面倒事は部下に任せて自分は殉職者リストを作る…定年まで無事に働き上げたらそれで良い…みたいな警察署長さん
私は、実はこの警察署長さんが最も人間らしいと感じました

主人公ナイチンゲールを見た人間(主に警察官)は全て死ぬので、警察署長さんは部下を送り込む際にまだ生きているのに殉職者リストを作る指示を出します
しかし自分自身がナイチンゲールと戦う羽目になった際に腹をくくり、孫と一緒にハンバーガー屋さんでチキンを食べたいと言います
彼はプライドが邪魔をしてチキンが食べられなかったのですが、おそらく社会主義国家に現れた資本主義の象徴であるハンバーガーやチキンを食べたくなかったのだろうと解釈しました
ところが、いざ明日の朝に自分が殉職するだろうと覚悟した時に「チキンを食べてみたい」と言い出すのです
チキンを食べた描写はありませんでしたが、殉職する際に孫とマクドナルドが手を振っていたのできっと彼は食べられたのだと信じたいです

また、特に面白いと感じなかったと書きましたが、クライマックス20分の為だけに見ても損をしない作品だとも思います
それくらいクライマックスの戦いが良い

たった数人しかいない主人公チームに軍を引き連れてやってきた警察署長さん達
当然ながら軍まで出されたらいくら銃火器をたくさん持つ主人公でも太刀打ちできません
そこでガソリンをまいてナイフで戦うのだけどもこの戦いの様子が素晴らしいです
イゴール・ジジキンさん(諜報員役)のナイスマッチョボディーに二刀流の姿だけでもハラショー!

最終的にガソリンをまいた場所に火を放ち全滅しますが、このクライマックス20分間「だけ」でも見て良かった映画だと感じました