ケイスケ

特別捜査 ある死刑囚の慟哭のケイスケのレビュー・感想・評価

3.8
キャストにキムさん多いな!

キム・ミョンミン演じる主人公ピルジェがめちゃくちゃ良い。皮肉屋で暴力的なんだけど照れ屋なとこや、芯の奥には正義感があるとことか個人的にはかなり理想の主人公像に近かったです。この主人公のおかげで点数を加点するほど大好きなキャラでした。

暴力事件を起こして職を追われた元警察官のピルジェは、現在は犯罪者に弁護士を紹介する法曹ブローカーとして成功していた。ある日、ピルジェは死刑囚のスンテから、自分は罪を犯していないという内容の手紙を受け取る。スンテは、仁川に君臨する財閥企業の関係者が殺害された事件の犯人として服役していたが…。

割と終盤まで絶望的な状況が続く本作。途中で刑務官が心変わりしなかったら完全に詰んでましたからね。冤罪で捕まるお父ちゃんが不憫すぎて続きを見るのが怖かったくらい追い詰められます。この笑顔とハゲ頭が印象的な役者はキム・サンホさん。どっかで見たなと思ったら大好きな『海にかかる霧』に出てました。本作もナイス演技。

まさに『正義は勝つ!』を体現したような本作。追い詰められて追い詰められて…最後は「オラァアアア!正義は勝つんじゃコラァアアアアアア!」という気持ちの良い展開です。ただシリアスな中にユーモアもある作風は良いんですけど、そういうシーンになるとなんか気の抜けすぎた音楽が流れるのが気になった。まあ好みでしょうけど。

あと正直、何でこの父ちゃんが捕まったのかの理由がいまいち分からず巻き戻して見てしまった。他にもピルジェの過去など色々と話を散りばめてる割には、そんなに回収しないんですよね。ただ結構な割合の人が面白く感じる作品じゃないかな。あのスーツのまま風呂に入りながら啖呵きるの一回やってみたい笑。