題:仁義なきアウトレイジ警察篇
監督:白石和彌
製作:2018年、東映
脚本:池上純哉
原作:柚月裕子の『孤狼の血』
非常に面白い作品だと思います。
1.仁義なき戦い
広島という舞台設定といい、ナレーションの入れ方といい、
『仁義なき戦い』を意識したのは間違いない。
※舞台は呉原市という架空の町だが、呉市と竹原市を合わせたものでしょう。
昔の東映映画の猥雑な感じ、エロ、グロ、スカ描写が満載です。
スカに関しては『仁義』は頻繁に“人の小”をフィーチャーしていたのに対し、本作は“豚の大”が取り上げられています。
2.キャスティング
キャスティングは映画俳優もテレビドラマ俳優もタレントもいい感じのバランス。
テレビのタレントが入ることで俗っぽくなり、この映画には効果的。
『アウトレイジ』も同様のキャスティングをしていると思う。
いっそ、大友(たけし)と片岡(小日向文世)に出てもらえば「ジャパン極道映画ユニバース」みたいなのができたのにw
3.白石監督らしさ
昔の東映映画っぽいが、そこは現代青年の白石和彌監督。
仕上げが今風。
『日本で一番悪い奴ら』でも感じたが、
白石監督は古き良き東映の味を今の人の口に合うように調整するのが上手だと思います。
センチメンタルな着地といい、現代の美青年、松坂桃李くんを登用するとこといい、
「今風」にまとめています。
さすが白石監督!だと思いました。