ひげしゃちょー

孤狼の血のひげしゃちょーのレビュー・感想・評価

孤狼の血(2018年製作の映画)
4.7
原作よりもガミさんの行動真理がわかりやすく脚色されているからラストも異なる。原作のままだとラストで守孝がああなることは考えられないからある意味思い切った脚色。日岡がガミさんの意思を継ぎそういう解釈をしたわけねとびっくり。映画でも続編作るとしたら日岡はガミさん以上の存在になりそう。 2時間に収めるため事件を上早稲失踪事件に絞って梨子ママに晶子の役回りをさせたりと切るところはばっさり切って、桃子のようなオリジナルキャラクターを作って映画的なエンタメ要素を盛り込んでいる。 原作が『仁義なき戦い』、『県警対組織暴力』にオマージュされたものである故、映画でもしっかりとオマージュしている。 映画冒頭はまさに『仁義なき戦い』だし、取調室のシーンは『県警対組織暴力』そのもの。 竹野内豊は千葉真一のようだし、石橋蓮司は金子信雄のよう。 この映画が東映で作られたことは必然だったが、この映画は傑作『新・仁義の墓場』を撮った三池崇史で観たかった思いは捨てきれない。