このレビューはネタバレを含みます
[役所広司に尽きる]
凄かった。一番は、何と言っても、役所広司の大上章吾のキャラクターだろう。
ヤクザを手なずけるその手腕が、ヤクザもどきの刑事というのが、ありきたりのように見えて、いく所まで行っている。しかし、大上が一本筋が通っている所がこちらを引きつけると思われ、そこが、なかなか面白かった。
それから、新人刑事の日岡の松坂桃李も、終盤での怒りはとても良かったし、こちらもその怒りに十分乗った感じだった。
結局、大上が、ほとんどヤクザと癒着しているのでなくて、手なずけているという所は、出来過ぎで残念な所だが。その結果が、大上に起こったことの顛末と言えるのかもしれない。
役所広司は、本当に凄かった、そして、尾谷組一ノ瀬の江口洋介も良かったし、次の「孤狼の血レベル2」の松坂桃李は役所広司に迫れているのかどうかは気になる所だ。白石和彌監督の作品は初めてだが、他の作品はどうなのだろう(2021.8.31)。