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孤狼の血のmofaのネタバレレビュー・内容・結末

孤狼の血(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

【真木よう子以外ハマっていた】

原作読了済。極道モノはあまり得意ではないけど、原作大好き・松坂桃李好きってな事で、観た。
いやー!エグかったー!男臭かったー!

とにかく、主役2人がハマったね。
この2人が引っ張って、最後までその勢いで行った感じ。 役所さんは勿論凄かったんだけど、【渇き】を観てたから、なんか慣れてた(笑)それ以上に、松坂桃李が凄かった。最後のキレ具合、シビれたわー!
役者さんと、目を背けたくなるようなエグさによって、観客を飽きさせないエンターテイメントな作品になっていたと思う。

ただ、残念なのは、エンターテイメント作品になり過ぎて、原作の良さが出ていなかったこと。この作品の格好良さが、無いものとされていて、原作に傾倒してる私としては、残念。


(1)一之瀬の存在。江口洋介がイメージ通りだったんだけど。もっとガミさん寄りなんだよね。ガミさんとの信頼関係がもっとあったというか。ガミさんが行方不明の時も心配し、それが、日岡との信頼関係に繋がっていったのに。
最後もあんな事になって、一体、続編はどーするつもりなの️と思った。
一之瀬とガミさん、日岡の関係が好きだからこそ、この関係を重視して欲しかったー!


(2)銀次とガミさんの関係
もっと仲良しで、昔からのお友達なのよねー。「章ちゃん」って呼んでたりするし。

(3)小料理店志乃が、スナックになってたりする。これが、真木よう子なんだけど。どうなんでしょー。全然、イメージ違う。真木よう子が、下品であまり好きじゃないし。最後の祭りの中での告白場面も、極道女し過ぎて、違和感ばかりだった。みんな演技上手なだけに、真木よう子の下手さが妙に際立ってたように感じた。

(4)エグいシーンに重点を置き過ぎ。いやー!グロさは、断然映画のが凄い。原作も怖いけどさー!でも、そっちに重点置き過ぎて、ギャーギャーワーワーばかり。ガミさんと日岡の関係、ガミさんと極道の関係、日岡と極道の関係が面白いのにー!

あとはねー。
竹野内豊の飛び抜けた感もすごくいい。
ピエール瀧は、大人し過ぎて、ちょっと勿体ないかな。
滝藤賢一は、ちょっと、このキャラ飽きた感じ?
中村獅童の記者役は、ちょい役だったけど、凄かった!存在感ありすぎー!怖いー!


原作は、ガミさんが亡くなった所で物語がほぼ終わっていて。ガミさんの最期のシーンは明確に描かれていない。なのに、映画では・・・。そこだけは、映画と原作と妙にリンクさせてしまって、「ガミさん、こんな苦しい思いを・・」と胸が痛くて仕方なかった。


原作とは違うエンターテイメント作品として評価、俳優陣を評価しての、☆4ツ。
でも、正直なところ、この役者揃いならば、エンターテイメントを追求せず原作により忠実な作品であったとしても、渋くてシビれる極道モノになったんじゃないかと思う。
そして、私は、そちらの作品を観てみたかった。

原作はかなり、おススメです。
はじめから終わりまで、そして、はじめとさいご。
いやー、シビれますよ!
mofa

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