Yukiko

ジャコメッティ 最後の肖像のYukikoのレビュー・感想・評価

4.3
2020年4月8日
『ジャコメッティ 最後の肖像』 2017年イギリス制作
監督、スタンリー・トゥッチ。
他の監督作品に『シェフとギャルソン、リストランテの夜』
がある。

1964年、パリ。
アルベルト・ジャコメッティ(ジェフリー・ラッシュ)は
ジェームズ・ロード(アーミー・ハマー)と再会する。
ジャコメッティはロードに肖像画のモデルを頼む。
数日で終わるとの依頼だったので、ロードは引き受け、
ニューヨークからやって来る。
が、完成する様子はなく、出来上がりそうだと希望が
見えると、ジャコメッティはその絵を白く塗ってしまったり、
消してしまったり。
その度に、ロードは帰国の飛行機の便の予約を変更する。


天才ジャコメッティの絵画制作過程が見られると、イライラを
押し殺してモデルになり続けるロード。
アーミー・ハマーさんの端正な顔立ちの中で…ハンサムさん!
…抑えた苛立ちが伝わって来る。

ジャコメッティが高額のお金に引き換えてでも、愛人に
執着する意外な面や、妻に対してはケチな面、絵画を描き
ながらも、日常的に合間合間に彫刻の作品に触っている様子。
作業場の汚さ。住む家の古さ。
などなど、ジャコメッティという芸術家の意外な一面、
日々の生活場面がロードにより知ることができた。

さて、肖像画は完成するかな??どうだろ?

ジェフリー・ラッシュさんが演技、うまい!!!

ジェームズ・ロードさんが1965年に発表した著書
『ジャコメッティの肖像』を原作としているとのことだ。
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