囚人13号

鍵の囚人13号のレビュー・感想・評価

(1958年製作の映画)
2.8
どうも核心を突けなかったニアミス映画という感じか。

第二次大戦中、不幸をもたらすという女の住むアパートの鍵がチェーンメールの如く死を予感した男たちによって持ち主を転々としていく。その度に彼女は男を替えて同棲、決して悪女ではないし複雑で興味深い題材なのにグダグダすぎて疲れた。そういえばキャロル・リードほど哀れな落ち方をした作家も珍しい、到達点に早く達しすぎたらその影に付き纏われ落ちていくしかないのだが、まだ鋭いショットはいくつかあったかな。白シャツにワインが飛び散って血を連想させる場面、燃やした新聞に載っていた船の写真がゆっくりと無くなっていくシーンなど、やはり少々押し付けがましくなっているけれども。
ソフィア・ローレン、若くて綺麗だけど(個人的にはあまり上手くないと思ってるし)顔がどぎつくて見てられんのでピア・アンジェリあたりがこの役だったら良かったと勝手に思ったりもした。
囚人13号

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