jyo

ファースト・マンのjyoのレビュー・感想・評価

ファースト・マン(2018年製作の映画)
4.0
ディミアン・チャゼルは、『インターステラー』のクリストファー・ノーランのような特徴を持った監督のような気がしていていたが、本作でそういうタイプであると確信した。

前作の『ラ・ラ・ランド』は、過去のミュージカル映画、特にミッシェル・ルグランが手がけた映画にオマージュを捧げ、映画愛が詰まったような作品であった。今回の『ファースト・マン』はニール・アームストロング船長の映画であるため、映画、映画とはしてはいないが、フィルムを使った撮影、テルミンを使用したBGMなどで60年代のSF映画のような雰囲気を出そうと試みている。

その反面、この映画は苦しさも目立つ映画である。『アリー/スター誕生』や『暁に祈れ』のようにカメラが終始アームストロング船長にくっついているかのようなカメラワークで、それによりアームストロング船長と同じような気持ちを観客たちに与えているかのようである。特に打ち上げのシーンも我々もロケットに乗っているのではないのかと思うほどだ。

決して派手な映画ではないし、マイケル・ベイやローランド・エメリッヒがやりそうな事も一切行わないのだが、大画面向きの大型映画で、出来る限りIMAXで、最低でもスクリーンで観るべき体感型映画がこの『ファースト・マン』であると思う。

ちなみに私は、ドルビーアトモスでこの映画を体感した。
jyo

jyo