はなよ

ファースト・マンのはなよのレビュー・感想・評価

ファースト・マン(2018年製作の映画)
4.0
人類にとって大きな一歩
アームストロング船長
誰もが知る歴史に残る偉業を遂げた男の、孤独な戦いと家族の愛の物語だった。

こんなに苦しくて、プライベートな映画と思わず見たので(栄光を讃えるヒーロー映画だと思ってた)、結構面食らってしまった。でもすごくよかった。

狭いコックピット、真っ暗な宇宙、揺れる機体、乱れる呼吸、、
こっちまで息苦しくなるような圧倒的な臨場感だった。
宇宙からみる地球の青々した姿。音のない世界。一歩間違えば死が待っている、美しい世界。一緒に冒険しているような気持ちにさせられる。

愛する娘の死、仲間の死、ソ連との宇宙戦争、、
国のために?自分のために?仲間のために?家族のために?

様々なことに翻弄されながら、悩み苦しみながら、必死に自分を保ち、大きな挑戦に立ち向かう姿は危なげで、人間らしくて共感できた。偉業を成し遂げた輝かしいヒーローじゃなくて、家族に仲間に支えられてギリギリのところで戦ったひとりの男。

出発の前の息子からのまっすぐな視線、最後の言葉を交わさずとも愛に溢れるシーンが印象的だった。
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