とむ

ファースト・マンのとむのネタバレレビュー・内容・結末

ファースト・マン(2018年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

思ってたより「普通の」映画だった。
別にこれ、デイミアン・チャゼル以外が撮ってもこんな感じになりそう。

「セッション」や「ラ・ラ・ランド」が単純明快で映画ファン以外の層、それこそ中高生とかにも爆発的にウケるくらいストレートな話だったのに対して、
今作は、よく言えばかなり大人向けなストーリーテリングで物語が進んで行く。
悪くいうと監督の良さが全て消えてる。
とにかく退屈で、後半は眠気との勝負。

ペンタゴンペーパーとかの脚本家だからそれ自体は全然いいんだけど、
それにしては表現としてスマートじゃないところも多い。


ラストのフィルムっぽい映像で娘との思い出が挟まれる編集とかいかにも「ありがち」…
本人はどうか知らないけど、少なくとも映画本編としてのアームストロング少佐の月に執着する理由の一つとして描かれているものだから、
そこを最後で改めて示すのはまあ妥当なんだけど、ちょっと妥当すぎやしませんかね?
まぁちょっと鼻の奥ツーンとしちゃったんだけどさ。。

もうちょっと娘を亡くしてからのアームストロング少佐が理解不能なキャラクターとして描かれててのラストアレだったらもっとグッときだと思うんだけど、
それこそ「普通に」理解できる人物像だったから、何とも。
「お前やっぱずっと娘のこと考えてたのかよ…」みたいなさ。

あと泣いてるとこ映さないで欲しかった。
あの風景反射するマスクのままでいて、表情はあくまで観てる側に想像させて欲しかった。
その辺、スペース・カウボーイはうまかったなあ。


ただ、ラストの月面の描写は格好良い。
実際の月面もこんな感じなのかもな、と思わせる実在感はあったと思います。
とむ

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