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冬の旅のkazuoのレビュー・感想・評価

冬の旅(1985年製作の映画)
4.3
冬の側溝で凍死体で発見された若い女性モナ。彼女の死の数週間前に彼女と関わった、その死を知らない人達の語りから彼女を辿って行く…

自由になるためにホームレスになったモナ。
85年製作の作品で、当時の社会状況は今とは違い女性の選択肢は少ない。作中でモナに対し自由ではなく逃避と指摘した哲学の教授がいたが、少ない選択肢における自由は逃避に辿り着きやすい。そして保障なき自由の本質は混沌と恐怖。ラストのモナの表情はあまりにも痛く、胸を抉る…

モナと老婆の交流が素敵だった。

胸に残る作品。
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