まるまる

アメリカで最も嫌われた女性のまるまるのレビュー・感想・評価

4.1
ベースドオントルーストーリー。
面白かった!
「私を誰だと思ってるんだい!」からのタイトル文字。
ステキですわーw


アメリカで最も嫌われた女性マデリン・マリー・オヘアは無神論活動家。
時代は折しも黒人の公民権運動だとかベトナム戦争とか、アメリカがグラグラ揺れてる60年代。
公立の学校がお祈りを強制するのは違憲だ!てな訴訟を起こし、最高裁まで争って勝訴を勝ち取りました。
憲法の一文を盾に常識を破壊してのけたマデリン。
だもんで一般層から嫌われる嫌われるw
反面コアな支持層も。

「あんたも自分勝手な人だよ。
 毎晩聖書を読んでるから、
 自分は偉くて道徳的だと勘違いしてる」

このマデリンなる人は二人の子供を持つシングルマザーでして、冷たい世間の目を浴びながら、そんなのどこ吹く風とばかり肩をいからせ、気に入らない事には誰の目をはばかるでもなく食ってかかる猛女。
法学部卒なのですが、見合った仕事が無いということで仕事に就かず、両親の元に身を寄せていました。
その両親は一般的なアメリカ人で、もちろんクリスチャン。
そんな父に言い放ったセリフが上のセリフ…
僕ももうオッサンなので「そんな言い方はないわー」とか思うのですが、
マデリンの歳の頃これを観てたら、マデリンに肩入れしてたと思う。
しかと語られてはいないのですが、それまでの長い時間においての父親との確執が彼女の人格形成に大きな影響を与えたんだろなぁとか思った。
イチイチ当たりがキツいw

映画「ガープの世界」では、ガープ(ロビンウィリアムズ)の母親もすごいシングルマザーだったと思うのですが、この人がモデルの一人になってたのかなぁ?

ここから彼女の市民運動家としての人生が始まるのですが、この映画はその一生を描いています。
マデリンはテレビでもしきりに取り上げられ、ケネディ大統領が怒れる市民に向けてコメントを出すハメになるとか、もはや一流のヒールといった風情でしたが、彼女に反論するキリスト教代表牧師とのショーはなかなかでしたw



こちら現実のアメリカでは、BLMとかアンティファとか、ポリコレを最大限に誇張した不条理な暴動が散発し、大統領が一時避難したり、シアトルでは警察のない自治区を作る運動がおこったり等々、よりにもよって米中冷戦が始まったこの時期wアメリカは今プチ内乱状態ですが、そんな時代だからこそ観といた方が良い一本…だと思うw
市民運動ってなこんなもんなんだなぁとアタリが付く映画でした。
どんな奴が資金を出してるんだろうって話ですよ。
映画でも具体的にはソコ触れてませんけどもw
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