若くして人気作家になったシドニー・ホール(ローガン・ラーマン)はその後、失踪し表舞台から姿を消す。かつての生活や恋人との出会い、現在の放浪の姿から、彼に起きた出来事が紐解かれていく。
序盤はラブコメっぽさがありながら、堂々たるミステリーだった。
シドニーは何度も「あなたは悪くない」と言われるが、それは「あなただけが悪いんじゃない」が正しいように思えた。
誰もが他人の運命を変えているし、些細なことで人生は変わってしまう。
類まれな文才を持った青年には手に余る出来事が次々に降りかかったことで、悲劇が生まれてしまったんだろう。
なんとも切ない物語だが、不思議とどこか温かさを感じさせる。
それはローガン・ラーマンの繊細で人懐こい見事な演技と、カイル・チャンドラーの包容力があったからじゃないだろうか。
「ウォールフラワー」といい、ローガン・ラーマン恐るべしだ。
そして、やっぱりエル・ファニングは天使!