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勝手にふるえてろのapapattiのネタバレレビュー・内容・結末

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

松岡茉優は最高でした。
主演作、これが最初なんですね。

まさに「こじらせ」を描いた映画。
なるべく自分の対局に置きたい概念とは思っているが、
それゆえにか共感してしまうポイントは多い。

誰の心にもたぶん、こうしたこじらせというか、
被害妄想というか、そういうものがあるのだろうか。

恋愛は総じてそういうところがあって、好きか嫌いか、好かれてるか嫌われてるかを想像で補完しながら関係を進めていくわけだから。

これは二人だけの秘密ねってことを良かれと思って勝手に第三者に話されて、
それを過大に受け止めてそれを話したってことはこうなんだろ、
という解釈で勝手にどんどん相手を嫌いになっていく感じとか。

それゆえに一瞬ヨシカの話に引っ張られて「アイツひどいヤツだな。。。あれ?そんなこと言ってったっけ?」みたいなところがあったような感覚。

なるべくそういう色眼鏡を排してフラットな生き方をしたいと思っている自分がいて、ああ、まだまだだなと思う。


中盤でミュージカル風の演出で、これまでの他社との会話がほとんど妄想だったことが明かされるシーンがあるのだが、ああーやっぱりね、というのと場面が一気に変わっているところが示されているみせかたがよかった。
後から思えば、明らかに不自然でこれは妄想なんだろうなという部分が多かったので、スッキリ!とか意外!という感じではなかったが…。それでもあれ以上の演出はたぶんないと思う。

ラストがよくわかってない。
勝手にふるえてろの意味もよくわからんしキス締めの意味もよくわかってない。

妄想の向こう側からくるニという現実と、初めて向き合った瞬間なのだ、とか。ケンカしながら双方の認識のずれを合わせていく作業なのだ、とか、そういうのはわかる。でもアレでよかったんだろうか。
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